Part1では、スキルの重要性やその育成方法、スキルコーチングのアプローチなどに焦点が当てられました。特に、スキルデベロップメントの重要性やLearning by Playingの概念、具体的なトレーニング方法について詳細に説明されました。
Part1ではスキル指導の重要性や基本的なアプローチについて学びましたが、Part2では具体的なスキルトレーニングに焦点を当てた内容となりました。
スティックハンドリングとスケーティング
スキルトレーニングの中核をなすスティックハンドリングとスケーティングについて、イリヤ氏は以下のポイントを強調しました。
スティックハンドリング
必ずオンアイスで行う
スキャンアイス
パワーポジション
ボトムハンドスライド
ロースタンスなどの基本的な動作を重視
スケーティングとパックのコントロール
エッジワークとパックコントロールの組み合わせによって向上
ウェイトシフトのスキル
方向転換の能力が特に重要
スキルを段階的に発展させてゲームの中で発揮できるプレーに変換させ、プレーヤーの能力を最大限に引き上げる。
パス&レシーブ
HC FRIBOURGのフィロソフィーがパックポゼッションに重点を置いているため、パス&レシーブのトレーニングに多くの時間を割きます。正確でスピーディーなパスとレシーブは、プレーの成功に直結する重要なスキルとなっている。
個人戦術
リバースヒット、レーンプロテクト、カットハンドなどの要素を含みます。特にフォワードとディフェンス、それぞれのポジションに応じたトレーニングを行い、これにより実際のゲームで要求されるスキルに焦点を当てることができる。
フォワードのスコアリング
ディフェンスのN-Zoneリグループの動き
プラクティスマネジメントの構成要素
効果的な練習計画を立てるための構成要素について述べた。
プレーヤーとゴーリーの人数、コーチの人数
期間とリンクのサイズ
スキルのフローチャート計画
マクロ、メゾ、ミクロサイクル計画
デベロップメントコンセプト
エマージェンシープラン
これらの要素を整理して準備を行うことで、効果的な練習環境を構築することができる。
スマートゲームの定義
スマートゲームの要素を理解し、目的と達成目標を設定すること。パックマネジメントやポゼッションなどのスキルも設定すること。
目的が設定されている
達成目標
パックマネジメント
ポゼッションなど
コーチの学び
様々な情報源からの学び。
コーチ同士のフィードバック
選手からのフィードバック
ゲームをよく観ること
コーチのポッドキャストやウェブサイト
SNSなど
最後に、「コーチは常に学び続け、選手の成長に焦点を合わせ、それを実践に生かしていくことが求められます。」と参加者に呼びかけた。
本セミナーでは、世界トップ10のコーチに選ばれたイリヤ・カネンコ氏が、アイスホッケーのスキル指導における重要なポイントを解説しました。Part1では、スキルの定義やスキルコーチングのアプローチに焦点が当てられ、スキルデベロップメントの重要性やLearning by Playingの概念が詳細に説明されました。一方、Part2では、具体的なスキルトレーニング方法やプラクティスマネジメントの構成要素について解説され、参加者はより実践的な知識を得ることができました。セミナー全体を通じて、コーチとしてのスキル向上や選手の成長を促すための重要な指針が提供され、今後のコーチングに大変役立つ貴重な機会となりました。
Hiroki Wakabayashi
同時通訳/AS Hockey School director
World Hockey Lab
Arizona Coyotes youth GK director